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March 12, 2011

spec見た感想 - 超能力ものについて

春休みを利用して録り溜めていたspecを一気に見た。

そのまえに即席ラーメンによく入っている「かやく」と書いた袋、あれってなんでひらがななんでしょう。そう思ってインターネットに聞いてみた。
結局答えは得られなかったが、この言葉は江戸時代くらいからあるらしく、加薬、加役、加料、加益と様々な表記方法がある模様。だからといって現代では加薬だと断言しますけどね。それから「薬」と表記するとイメージから副作用的なものを連想される方もいるからだということも付け加えておきます。
だったらもう「具材」と書けよ。

 

で、specなんですが、堤幸彦さんが好きで見たんです。あれは深夜のランデブー。trickのepisode3を偶然見てハマってしまいました。あれは運命の出会いでしたね。ということを思い出してtrickも見返していました。が、specはケイゾクと地続きの話らしいのでそちらの方面でも楽しみにしていました。といってもケイゾクの主要人物はほとんど出てこなかったので期待している人はがっかりしたことでしょう。ただ、specはspecで確固とした作品世界を持っていて単体で十分面白い。

その内容を端的に記すと超能力バトルものであり推理ものだ。
バトルといっても殴り合うわけじゃなく、殺人犯との知恵比べみたいな。
ちなみにサトリさんの回が一番楽しかった。後半は物語が大きく展開して話が相当大きくなっていきます。そういうハード展開に比べたら前半は気楽なムードで超能力を抜きにした刑事ものとして一応成り立っている。ここまで見るとまったくtrickの流れなんだけど、今作で違うのは明らかに超能力を持った人物が存在しているということで、そういう輩に対して一切の超能力を持たない刑事がどうやって逮捕するのか、拘束するのか。超能力に対して法的措置をとれるのか。といった見所がある。という点ですごく求心力のあるストーリーに仕上がっています。
ここで話を戻しますと、trickのepisode3がまさに超能力で殺人を犯すというテーマのストーリーだったんですね。こちらはtrickがあって普通の人間のやることなんですが、これはこれでどういう仕組みになっているんだろうかということで先が気になる。犯人がなにをやって、主人公がどうやって暴くのか。

 

堤作品といえば男女ペアの主人公。女の方が変人で、主人公らしい強い個性の持ち主だ。インターネット用語をリアルに用いハッキングが得意で、大食いの味音痴。速読の能力もある。これはspecではないはずだが・・。それに対して男の方の個性が弱い。真面目な体育会系。くらいにしか私には映らなかったが、何か癖みたいなものを用意する気は無かったのだろうか。「おかしくない」という女とは真逆の特徴を置くことで引き立たせるみたいなことなんでしょうかねぇ。何度も死線を潜り抜けていることから強運の持ち主ではある。他の超能力ものを参考にすると、そういうspecもありだと思うな。

そして他の超能力ものという話ですが、強運は「刀語」で最近見た。他にあった気がして気になるんだけどまあいい。全体的な印象としてコードギアスとの類似性は高いです。能力を明かすとネタばれになるんだけど、記憶操作とか時間操作とか思考を読む力とか、超能力ものといえば被るのは必然的ではあるんだけど、ラスボスが記憶操作の能力を使って終盤にどんでんがえすという展開になるのはルルーシュ的であると思いました。
同じく谷口作品のスクライドというのがあって、次の対戦相手のアルター能力は何なのだろうという意外性とか面白いアイデアが光る作品でありました。「コイツの能力は~に見えるが実際にやっていることは~だった。」ニノマエを倒す時の手法ですが、能力の弱点を如何に隠して如何に見せるかというのはバトルものには重要な要素なんですね。

スクライドでは、実はかなみもアルター持ちで一番強力な能力を持っていた。という身近な人が能力者という盛り上がりやすい展開を持っていた。specの左利きもそうだし、女主人公も、最終回ではっきりと見せはしなかったがそう受け取れる演出があった。最後まで主人公陣はサイコメトラーを除いて能力を発現しなかった。一般人が超能力者相手にどう立ちまわるかというテーマもあるけれど、主人公は実は能力持ちかも、ということは勘ぐらざるを得ません。こういう話だと。そしていつその能力を見せてくれるんだろうということはずっと期待していました。
このことは岡村天斎監督のダーカーザンブラックを思い出させます。
この作品の主人公ヘイは契約者なら払わなければいけない対価を払っている描写もないし、能力らしい能力も出さない。その割にはものすごい大食いで、これが対価なのではとミスリードも誘う。

対価といえばspecの超能力者は無限に能力を使える。
はじめはレイセンがレモンをかじりラミパスラミパスと呪文を唱える。能力を使うための触媒だったりするのかなと思い、これが所謂「弱点」なのかと思っていた。しかしレイセン以外にそういうことをするspec持ちは描かれず、地に足付かぬ感覚を覚えた。

あとコードギアス、スクライド、ダーカーザンブラック、全部兄弟絡みの話なんだけど、そうか兄弟を使うと物語は作りやすいんだな。

最終回は綺麗に終わりませんでしたが、否定派が多いだろうから私は賛成派に回ります。
いってみれば超能力なんてものがまかり通ればどうにだってなるんですよ。
つまり巨大な敵をやっつける方法は、まだ見たことのないspecとか、公にされてない巨大な組織を用いれば何通りも存在する訳です。その攻防を通して何を伝えたいかを考えた時に、尺が足りないのでそちらに重きを置いたと取れる風でした。
ニノマエを生き残らせたことを考えるとハッピーエンドに持って行く方法なんて簡単に思いつくのにそれをしなかった。10話しかなかったし尺不足な気もした。だからいっそのこと省く部分は全部省いたのかな。なんて世に出てる解説本やスタッフ証言は全く読んだことないけど、物語としての映像作品であると同時に言いたいことを伝える映像作品とかCG映像をみせる映像作品であるとか、「作品」として完結させるために、必要なことはテーマを持たせるということだけなんです。絆とか悲哀とかジレンマとか。そういうことでいえば自分の中には残る作品だったと思う。

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